特に、ルックデブのような複数のHDRIを切り替えてのライティング、シェーディングテストする際に便利です。
多くのHDRI画像を管理するのにも便利です。

簡単な使い方と利点の紹介です。
まず公式サイトがこちら
HDRLabs
フリーのHDRI画像がダウンロードできるサイトだとか、HDRI Handbookで知っている人もいるかもしれません。
こちらで推奨されているのがsIBLです。
・sIBLの概要
sIBLとはSmart IBLの略称です。簡単にイメージベースドライティングしよう!ってことです。
http://www.hdrlabs.com/sibl/index.html
※正しいIBLを保証するものではありません!それにはちゃんとしたHDRIとレンダー設定が必要です。
基本的には2つのツール群と、各種3Dソフトをつなぐスクリプトによって構成されています。
デフォルトで3dsMAX,Maya,Softimageをサポートしています。(Lightwave,Cinema4D,modo制限付きで対応)
また、各種レンダラーにも対応しています。(Mental ray,Vray,Arnold,各標準レンダラー等)
そしてちょっと前にBlender用のプラグインも作られました(最後に紹介)
ではツールの紹介(フリーソフトとして配布されています)
sIBL Edit
これはHDRIを管理と各種3Dソフトに渡すための下準備をするためのソフトです。
(インストール不要スタンドアローン/Windows,Linux対応)
撮影場所の設定、露出調整、光源位置の設定(3Dソフトに渡した時ここで設定された場所にライトが自動生成されます)等が出来ます
以前の記事、自主制作のための簡易HDRIの作成の最後に露出を上げて太陽の強度を上げると良いと書いてますがこちらでも調整ができます。

これを通すと
・各種情報が含まれた.iblファイル
・BG用高解像度画像
・ライティング用低解像度HDRI画像
・リフレクション用高解像度HDRI画像
・プレビュー用画像
が作られます。(これらをひとつにフォルダにまとめてひとつのHDRIとみなされます。)
もし手持ちのフリーでダウンロードしたHDRIの中に.iblファイルがある場合すでにこちらで調整済みと言うことになります。
すでにsIBL用に対応したHDRIも多くのサイトで配布されています。(フリー、有料含む)
sIBL Archiveこのページはご存じの方も多いと思いますがこちらでフリーのHDRIやsIBL対応HDRIを配布、販売しているサイトに飛べます。
右のStarter's sIBL-Collectionをダウンロードすると初期のセットになっています
次のツールがメインツールの
sIBL GUI
上記で作ったHDRIやフリーでダウンロードした.iblファイルを含んだHDRIを管理するソフトです。
(インストール型/Windows,OSX,Linux対応)
指定したフォルダの階層下を見に行くのでフォルダ分けされていても問題ありません。
また名前等を元に検索もできます。(HDRIの数が多いと起動するたびに見に行くので起動が遅くなります。)

これ単体では3Dソフト側とやりとりは出来ません。
3Dソフト側にスクリプトを入れます。
3dsMAX,Maya,Softimage,(Blender)
スクリプト
ダウンロード
場所は下記画像参照

Lightwave,Cinema4D,modoに関して初めに制限付きと書きました。理由がsIBL GUIを経由するのでは無く
専用の.iblを読み込むプラグインでの対応となっているためです。(なので機能的制限ではないです)
Loader Plugins
※Max,Mayaも同様に用意されていますがあまりこちらを使う意味はないと思います。
・Mayaでの例
ダウンロードしたスクリプトを入れるとsIBL用のシェルフが増えます。

P(①)のアイコンでまず環境設定をします。

上がsIBL GUIの実行ファイルのパス
下がsIBL GUIから書きだされるスクリプトのパス
>sIBL GUIのExport>Open Output Directoryで開かれるフォルダのパスです。

Open Portを押してsIBL GUIとの接続が完了です。(ポートナンバーは複数の3Dソフトやバーションを立ち上げる時それぞれ棲み分けるため変更します)
次回からは基本記憶されてるので記入は要りません※起動しない場合再度Open Portを押します。
sIBL GUIのアイコン(②)を押すことでsIBL GUIが立ち上がります。
あとは使いたいHDRI、テンプレートからレンダラ、ライトを選び、"Send to Software"を押すとMaya上にIBLのセットアップがすべてされた状態になります。(接地用の地面も作られ、BG画像がプロジェクションされます。)

テンプレート自体は書き換えることで任意の設定に変更も出来ます。(社内使用等に合わせることもできると思います)
※レンダー設定によってはデフォルトのテンプレートの設定が正しくないものもあります!
c(④)のアイコンで作られたシーンを削除出来ます。
e(③)のアイコンはOutput Loader Scriptで書きさしてマニュアルで読み込む場合の読み込みボタンです。
別のHDRIに変えたい場合削除はしなくても別のHDRIを選んで"Send to Software"ですべて差し替わります。
簡単なリグが組まれているので回転もすぐに出来ます。

上記手順のMaya版チュートリアル
・Blender版の使い方
チュートリアル動画
ダウンロード先
sIBL plugin for Blender
http://wiki.blender.org/index.php/Extensions:2.6/Py/Scripts/Import-Export/sIBL_GUI
sIBL GUI template for Blender
https://github.com/jedfrechette/sIBL_GUI_Templates/tree/feature/blender
Maya版と少し使い方が違います。
ますsIBL GUIとの関連付けがAddonの設定になります。

またポートオープンが画像の通りです(左パネル)

また各種細かい調整が出来ます(右パネル)
ビュー画面、もちろんBlender版でもリグが組まれているので回転も簡単に出来ます。(現状sIBLの方で作られる地面はそのままでは影が落ちません)

以上簡単ですがsIBLの紹介でした。
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