撮影時にDIY、再現する方法を紹介します。
※CG上でではなく撮影におけるTipsです。
※いずれの方法も場合によってはレンズやカメラを傷ずける可能性もあるので自己責任でお願いします。

2013/1/20動画追加
当然シネマ用のアナモルフィックレンズは高く、中古でも高いですし手にも入りにくいです。
そこでプロジェクター用のアナモルフィックレンズを使う方法
eBayなどで探すと2万円前後くらいから見つかります。自分はセカイモンというeBayサポートサイトを経由
して購入しました。
実は一回目はミスってプリズムタイプのレンズを買ってしまいました。結果勉強にはなったのでいいのですがw
でもって再度円柱レンズのものを買い直しました。
16mmフィルムプロジェクター用の物が特に多いですが自分は35mm用のものを購入しました。
レンズによって圧縮率が変わるのでそのあたりも気にしないといけません。
使い方としてはコンバージョンレンズ扱いで通常のレンズの前に取り付けます。
問題点はプロジェクター用なのでカメラにそのままでは付かないというところです。
eBayでは取り付けるためのアダプターや、既にレンズとセットのものもあったりします。
アダプターはこちらでも売られています>http://www.vid-atlantic.com/anamorphic.html
自分は取り敢えずテストとして簡易でリグを作り仮固定して諸々テストしています。

(マジックテープって便利ですよ)
先月一度載せていますが、こちらがそのレンズで撮影したものです。
前半が円柱レンズ(サムネイルで金色のもの)、後半がプリズムタイプ(サムネイルで黒のもの)です。
2013/1/20 Blackmagic Cinema Cameraにて撮影したものを追加。↓
カメラが変わって非常に高画質です!ついでに言うと使ったレンズも別途手に入れたもので若干キズもあったので
コンパウンドで磨き、表面のコーティングも除去したので非常にフレアが入りやすいものになってます。
追記終わり
問題点はやっぱり撮影時最終的な構図として確認できない点ですかね・・・
自分の場合特に問題なかったのですが、場合によってはレンズを加工しないとフォーカスが合わなかったり
するようで、ある程度DIY出来ないと手を出しにくいかと思います。
またどうしても重く、かさばるものになっちゃいますね。
あと広角域ではケラレがおきてしまうので少し望遠域で撮影することになります。が、実際圧縮されているので
望遠域で撮影したものも広角相当の画角となります。
逆に言えばこれで撮影したものは正確な画角算出がしにくいので、合成用の下絵素材等には向きません・・・
そもそもフレアのリファレンス、素材撮りが出来れば程度で購入したものですが。
どちらかと言うとボケやフレア、収差などの味を楽しむものだと思います。
VimeoにはAnamorphicのグループがあり、そちらにはプロジェクター用レンズで撮影した動画も多くUPされています。
日本の方の動画も幾つか上がっていますね。
http://vimeo.com/groups/anamorphic/videos
撮影された映像は圧縮されているので編集時引き伸ばす必要があります。
一度円形のものを撮影しておいてそれが円形になるよう調整した方が確実かと思っています。
本来横に引き伸ばすものですが、デジタルの場合ピクセルが伸びてしまうので、縦に潰して使う事になると思います。
必要な解像度的にもそれで問題無いと思います。
アナモルフィックレンズ風のフレアを再現する方法
さてわざわざレンズを買わなくても既存のカメラでアナモルフィックレンズ風のフレアを再現する方法があります。
実はこの方がフレア自体は簡単に出ます。(逆に言えば弱い光でもフレアが出てしまいます・・・)
幾つか方法があり順番に紹介していきます。
釣り糸を使う方法。
一番簡単なのは釣り糸をレンズの前に垂直に貼り付ける方法です。コンデジやモバイル機器のカメラ、でも
簡単にフレア撮影ができます。


簡単ですが問題点もあります。
・端に行くにつれ広がったフレアになる
・釣り糸の太さによって短いフレアになる。
・レンズによりますが、固定方法を考えないとフォーカスを変えた時など糸も回ってしまい、垂直を保てない。
・参考画像でもなっていますが、いまいち画面端までフレアが伸びない事がある(距離が離れると解決)
上の欠点を克服する方法があります。図のようにレンズの内側に糸を固定する方法です。
一眼等のレンズを交換出来るものに限られます。取り付けた時、垂直になるようにつけてください。
※ホコリの混入や、レンズ、センサーを傷ずける可能性があります。自己責任でお願いします。


いずれにおいても釣り糸を青く油性ペンで塗ったり、青い糸を使うと青いフレアになります。
自分でやった感じ、レンズ外につける場合太めの釣り糸、内につける場合細めが良かったです。
たるみがでると綺麗にフレアが出ません。
いずれも望遠域では糸そのものがボケて写り込んでしまいます。
もう一つ傷をつけたアクリル版等を正面につける。
透明なアクリル板をレンズ大に切り、縦方向に傷をつけます。(カッターやヤスリなどで)
画像では複数つけていますが、センターに一本だけでもフレアは出ます。


欠点
・正面にアクリルをかぶせるため、解像感、透明感の低下
・レンズによりますが、固定方法を考えないとフォーカスを変えた時など回ってしまい、垂直を保てない。
・色は塗れないので、青いフレアにはしくい(レンズコーティングと同じような処理で出来ないことは・・)
傷の付け方でクロスフレアやスターフレアなど様々なパターンのフレアが作れます。
こちらの動画が参考になります。
又はフィルターを買う。
http://www.vid-atlantic.com/flare.html
http://www.optefex.com/streak-filters
アナモルフィックレンズのボケを再現する方法。
ボケの形状を楕円にして模す方法です。これは簡単でレンズの前に楕円の穴を開けた黒紙をかぶせて撮影
することで楕円形のボケになります。


絞りは開放で望遠域で撮影することでより綺麗な楕円ボケになります。(広角域ではケラレがおきます)
型紙が縦方向を向くように注意が必要です。
以下各種レンズサイズに合わせた型紙をどうぞ。(クリックでフルサイズA4となります)
印刷して厚紙などに貼り、切り抜いたり、カスタマイズしたりご自由にどうぞ。

これもフィルターとして売られてもいます。
http://www.vid-atlantic.com/cinemorphic.html
以上DIYでちょこっと遊ぶTipsでした。
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