いかに効率良く仕事をするか?という妄想
結論から言うとライブラリを作りませんか?ということです。
VES ビジュアルエフェクト ハンドブックをみましたがハリウッドなどではこういうことをやっているみたいですね。
※あくまで個人の妄想であり効能・効果を保証するものではありません!
何をライブラリ化するのか?
まずカメラ・そのカメラで使用するレンズ(ミリ数など)
そしてディストーションチャートの撮影(カメラ・レンズの組み合わせによるディストーション値の対応表)
その他ボケやフレアのサンプル画像や映像(リファレンス)、色収差やビネットの参考、グレイン
何が良いか?
これらのライブラリを作るのは結構大変だと思います。しかし、大きな作品になればなるほど効果は大きいと思います。
特にディストーション値のライブラリはマッチムーブでのエラー要因の除去につながります。
カメラ・レンズとの対応表にすることで撮影時毎にディストーションチャートの撮影の必要がなくなります。
一般的に実写合成の場合撮影時にカメラ・レンズのミリ数・カメラ高さ・角度、被写体までの距離
などをメモることが多いと思います。
例えばこれプラス、カメラとレンズに番号をつけ、撮影後これらの情報を数値入力すれば自動でディストーション除去済みの
プレートが作る事も可能だと思います。
マッチムーブでのエラーが減れば単純に作業コストが少なくて済みます。
実際にはF値(絞り)の情報も必要になりますが、それらとサンプル画像の組み合わせでボケもライブラリ化出来ます。
実写合成だと微調整のみで作業が可能になります。
で実はこれらがフル3Dで役立つ資産になると個人的には思うんです。
それこそボケの調整なんかカット毎にやっていては大変で、演出的なカットでない限り自然な物が理想です。
となった時ライブラリに従ったカメラ設定で書き出し、コンポジット時もライブラリに合わせることで作業できます。
当然カットによるばらつきもなくなります。
当然これらの縛りを作ることで3D上でのカメラの設定のばらつきも減らせると思います。
=より実写に近いカメラ位置でアニメーションをつける事になり見やすくなるのでは?
これが基礎編で触れた画角の話になりますね。
その上でこれらのカメラ設定をコンポジットまで引き継ぐ事でフル3Dであっても自然なレンズディストーションをかけれます。
ボケや色収差の調整もカメラ情報がわかると容易になります。さらにはグレインの付加
実際のカメラとレンズ情報を使う事でフォトリアルを目指す作品であればきっと恩恵があると思いませんか?
特にレンズ編で書いたようにフレア、ゴースト、ボケの形状は光学的に起きる現象です。
モーショングラフィックスやPVなどアートよりの作品であればそれらは無視した方がカッコイイ場合が多いです。
ただ長編などの作品であれば光学的に正しいほうが見ていて違和感や疲労を減らせると思います。
ライブラリ化しておくことでカット毎でフレアが違うとか、同じ画角なのにボケ具合が違うってことがなくなります。
実際の撮影でも特殊な事しない限り統一したカメラ・レンズでの撮影が多いと思います。
要するにライブラリ化することでなるべく非クリエイティブな作業とリテイクを減らしましょうということです。
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